TOEIC L&Rで700点を狙うにはpart7の長文の型を把握しておくことが重要です。
今回の記事では、パート7のうち、チャットタイプの長文読解の型を紹介します。
すなわち”online chat discussion”や”text-message chain”という問題ですね。
このタイプは、お堅くない会話文であることから比較的に取り掛かりやすいのですが、その分700点以上を取るには確実に押さえておきたいものです。
注目すべき型は「会話の流れ」です。
チャット問題って?
まずは、このタイプの形式・特徴と、本文を読み解く上で意識すべきポイントを解説したいと思います。
1-1. 長文の形
ここで言う「チャット問題」とは、二人以上の登場人物が、時系列的にオンラインチャット上で議論を進めている長文を指します。
同僚同士や上司と部下との間で、「報・連・相」を中心とした議論が展開されることが特徴です。
パート7の中でも、唯一の会話形式で出題される長文タイプです。
1-2. 意識ポイント
冒頭にあるとおり、意識すべきポイントは「会話の流れ」です。
誰かが誰かに問題提起し、それに対する議論の流れを把握することを意識しましょう。
というのも、チャット問題の設問タイプは、推測タイプや意図タイプであるケースがよくあります。
すなわち、直接的に解答が本文中に書いていないことを「会話の流れ」から推測し、正しい選択肢を選ぶ必要があります。
例えば、社内の同僚たちとオンラインチャットを使って議論を進めるとしたら、課題やタスクについて議論したり、仕事を依頼するような内容化と思います。
こうしたチャットでは、「同僚の意見を吸い上げる」→「課題解決に向けた方向性を議論」→「次の一手を結論付ける」という、ビジネス上での理想の「流れ」があるかと思います。
TOEICのチャット内容についても同じことが言え、会話がどのような方向に進んでいるのか、把握することで問題を読み解く必要があります。
このようにチャット問題は、この「会話の流れ」を意識するようにしてみてください。
チャット問題の解き方
ここからは、チャット問題を解く際の攻略方法や注意点を解説してみました。
part7の問題全般を通じて共通する攻略方法は、コチラの記事で解説してみましたので、合わせてご参考にしてみてください。
2-1. 最初のチェックポイント
問題のページを開いた瞬間、まずはチャット参加者の苗字と人数を把握するため、本文を上から下まで名前の部分だけサッと読みます。
と言うのも、チャット問題には登場人物に関する情報を正確に把握しているか、問いかける設問が超頻出です。
登場人物に関わる「誰が」にまずは着目することで、設問に準備します。
また、チャット参加者の人数が3人以上の場合、大抵は最初にテキストメッセージを送っているのがリーダー的な人物ですので、議論の統括役として記憶しておきましょう。
このような準備作業で、次の設問を読み込むために、本文の事前情報を掴みます。
2-2. 設問の特徴
序盤で「推測設問」、中盤~後半で「意図設問」が出題されるケースが多いのが特徴です。
まず、序盤の推測問題の特徴は、登場人物たちの職業や職場について聞かれることがよくあります。
例えば、”Where do the writers most likely work?” 等は代表的でしょう。
直接的に「私たちは○○で働いています」という明確な記載ありませんので、大事なのは本文中の会話の流れやキーワードから推測することです。
また、推測問題のもう一つの特徴は、本文中の固有名詞について推測できることを聞かれます。
例えば、チャットのメンバーに入っていないが話題に上がっている人や、論点となっている場所が対象になります。
実は、この設問に関して言うと、複数のテキストメッセージの情報を統合しないと解けない難問は稀です。
大体は一つのテキストメッセージの中で固有名詞に関する説明が完結しており、ここから何が言えるかを拾うことがキーポイントになります。
次に、中盤から後半にかけては「意図設問」が頻出設問になります。
この設問文の特徴として、冒頭にテキストメッセージの送信時刻が記載されています。
詳しくはこの後の「本文の解き方とコツ」に記載しておりますが、この時刻を必ずチェックしておきましょう。
例えば、チャット問題では会話のような短文が多く、”Certainly.”や”I guess.”等は、「何」に対して受け答えているのか、正確に文脈を把握しておく必要があります。
こうした設問を解くには、対象となる一言二言の前段のテキストメッセージまでの流れがキーポイントになるでしょう。
このように、チャット問題の設問は文脈の流れの把握が基本となります。
3-3. 本文の読み方
では、どうやって「会話の流れ」を読み解くことができるのか?
正解はないにしろ、少しでもヒントになる方法を考えてみました。
第一に、チャット問題の文脈自体をイメージするために、頻出文脈の一つを紹介。第二に、本文中から設問の解答を拾うためのコツを紹介します。
第一に、頻出の文脈例を紹介します。
チャット問題は、誰かが何かを頼むケースと、統括的な登場人物が同僚に状況報告を求めるケースが多く出題されます。
ここでは、3人以上のチャットで多く出題される後者の会話の流れを簡単に紹介します。
おおよその流れはこのとおりです。
「リーダー的な人物が問題提議」→「各登場人物が発言(アイデア出しや進捗状況報告)」→「アイデアや報告内容に対してコメント。」→「結論付け。」→「リーダー的な人物が、第三者(クライアントやさらに上の上司)に連絡しようとする。」
ここからも分かるとおり、会議や打ち合わせの典型が活字化されたような文脈であるケースが多いです。
チャット問題にて「内容が理解できない!」等と焦りを感じることがあれば、その時は是非この流れを思い出してみましょう。
第二に、ちょっとした設問の解き方のコツです。
まず、頻出設問である「推測タイプ」で聞かれる「登場人物の職業」のヒントの見つけ方です。
職業や働いている場所を読み解くには、「リーダー的人物の最初の問題提議」、または「その問題提議に対して「私は今、こんなことをしています」という回答」、これら2か所を押さえるべきです。
一方で、職業のヒントとなる単語そのものが難解なケースありますので、日々の長文読解を通じて語彙力をアップすることも忘れてはいけません。
次は、意図設問の特徴を使った、設問群のヒントの絞り方です。
チャット問題頻出の設問である意図設問は、例えば”At 10:11AM, what does Mr. Smith mean when he writes “I am not sure”?” 等と、大抵、本文中に登場するテキストメッセージ送信時刻が冒頭に記載されています。
このような設問が出題された場合(例えば4問構成で、3問目に出題された場合)、その1つ前までの設問(例えば4問構成で、2問目までの設問)は、この「10:11AM」よりも前の本文中からヒントを拾えることが圧倒的に多いのが特徴です。
よって、序盤の設問のヒントが見つからずに「意図設問」のテキストメッセージに辿り着いた場合は、何か見落としている可能性が高いでしょう。
今一度、冷静になって本文を見返すことをお勧めします。
これは、小手先のみのテクニックのようにも捉えられてしまいがちですが、ターゲットを絞るための一つの目安として意識してみてください。
スキル習得に欠かせない一冊!
最後に、私自身がpart7対策を進める上で、最も参考にした教材の一つを紹介します。
part7対策に特化した、この関正生先生の一冊を読むことで、得点に結びつくスキルをより深く理解することが出来ます。
何を隠そう、本記事も含め、この「社会人のからの英語脳」ブログも、この一冊に相当影響されています。
初心者にも分かりやすく、ステップアップを実感できる内容です。Part 7の対策に特化しており、読解力をしっかり強化できます。TOEIC対策を効率よく進めたい方におすすめの一冊です。
700点を目指す人にとって、掲載されている問題は若干易しいような気もしますが、やはり着目すべきは本書で紹介されているTOEICスキルです。
是非、この記事で書いたチャット問題(本書では「メッセージ形式」という名前になっているかもしれません)の型以外にも着目すべき点を身に付け、高得点を目指してみてください。
まとめ
今回は、チャット問題の解説でしたが、やはり重要なのは「会話の流れ」です。
流れを読み解く、というのも少し複雑で抵抗感がある方もいるかと思いますが、全体的にテキストメッセージは短文かつ会話調の文面が特徴です。
自分もチャット参加者だと思って、気負いせずに問題の臨みましょう。
皆様が本番中も冷静に対応できるように祈願しまして、本記事を〆たいと思います。
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