授業を受けようと、腕試しをしようと、結局は独学がものを言います。
スポーツでも、地道な自主練が成果を生んでいたと思います。
この独学の相棒が教材となるわけですが、英語初心者にとって、数多の中からどんな教材を選べばいいのでしょうか?
今回は、私が実践してきた教材選び方法を紹介しますが、特に最初の「1つ上のレベルを意識」することが大切です。
TOIEC対策中心ですが、様々な語学力試験にも応用できますし、単に英語力をアップしたい方にも参考にしてもらいたい内容ばかりです。
1つ上のレベルを意識
総論として、自分のレベルよりも少し上の問題集を意識して選んでみてください。
TOEICで言えば、現在の自分のスコアのプラス100程度上をターゲットとした教材を積極的に試してみましょう。
というのも「少し難しいけど、頑張れば解けそうな問題」をなるべく多く反復することがポイントだからです。
私の場合、社会人で初めて受けたTOEICが、約半年の間、勉強した結果で655点でした。
翌年は745点、さらに数年後に845点を獲得しました。
ここで、「655→745」のステップアップでは、アルクさんの通信教育教材「TOEIC完全攻略700点コース」や中上級レベルのリスニング教材を活用していました。
また「745→845」のステップアップでは(インターバルがあったものの)、同じくアルクさんの”booco”アプリから「2か月で攻略 TOEIC L&Rテスト900点!」や「キクタンscore800」と言った教材を活用していました。
このように振り返ると、自分に取ってステップアップするには、プラス100スコア程度の負荷がちょうどいい勉強方法だと分かりました。
こうした例は、何も英語勉強だけではないでしょう。
例えば、スポーツや試験勉強、仕事において本番前の追い込みで、負荷を掛けることによって、成果が磨かれた経験を持つ人も多いのではないでしょうか。
ボディメイキングの世界では、ちょうどいい負荷がかかるトレーニングによって、引き締まった体型を維持することが出来ます。さらにエンタメの世界では、例えばプロのダンサー曰く「真似できそうで真似できない」振り付けがバズると言われています。
このように、ステップアップには、今の実力よりも少し上の問題を数多く解く作業がキーポイントとなります。
TOEIC初心者向けの教材の目安とは?
とは言え、TOEIC初心者は大抵、自分のレベルがスコアで言うと何点か分からない人が多いのではないでしょうか?
それに、忙しい社会人にとって、レベルを測る時間が無いのが現状かと思います。
そうした皆さんは、500~600点台をターゲットにしている問題集からスタートすることをおススメしたいです。
と言うのも、皆さんが久しぶりに英語を勉強し直す初心者だとすると、その実力は平均スコアよりも低いレベルにいる可能性が高いでしょう。
一方で、TOEICの平均スコアはおおよそ600点チョットです。
こうしたことから、初めてのTOEICには、500〜600点獲得を目標とする勉強方法といった負荷がちょうどいいと言えます。
問題集を積極的に選ぼう
私は教材を選ぶ際、目安として参考書1冊に対して問題集3冊で購入していましたが、それくらい問題集に力を入れてみるのはいかがでしょうか?
理由を、次の2つに整理してみましたのでお付き合いください。
まず一つ目として、TOEICの出題内容に早めに慣れることができます。
極力早い時期に実践力を身に着けられることから、英語学習だけに時間を割くことが難しい社会人にとっては、より効率的に勉強を進めることが出来ます。
二つ目として、苦手分野に早く気づき、潰すことが出来ます。
参考書で全体を網羅するやり方では、相当に時間がかかるのも事実です。
そこで、自分は何が得意で何か不得意なのか、すぐ把握できる問題集のメリットを十分に活かし、苦手分野を潰すことで、効率的な弱点解消が期待できます。
ただし、注意点として、解いて終わりでなく必ず解説は熟読しましょう。
解説こそ、参考書の代わりになりますし、読み飛ばすといつまで経っても弱点が解消されません。
また、同じ問題集の反復も重要ですが、あまり一つの教材ばかりだと自然と問題の解答を覚えてしまう恐れがあります。
必ず、複数冊の問題集をそろえるようにしてください。
繰り返し同じ問題を目にしていると、問題文だけ見て「ああ、こんな問題あったよね」という感覚に頼り、正解の選択肢に目が行ってしまうことが多々あります。
おススメの教材はこちら
「500~600点をターゲット」にしている「問題集」というのは、果たして何を選べばいいでしょうか?
私がおススメしたい教材はこちら。問題量が豊富と言うのはもちろんのこと、分かりやすい解説が載っている点を重視したつもりです。
1. 『TOEIC TEST 600点突破問題集』
リスニングとリーディングの両セクションに分かれており、問題の難易度も適切に設定。特に、それぞれのセクションで12回、計24回分のミニテストが収録されています。この特徴によって、実際の試験に近い形式で問題を、忙しい社会人がスキマ時間に効果的に練習できます。
2. 『新TOEICテスト 600点突破! 模試問題集』
本書は、TOEIC600点を目指す人に最適な模試形式の問題集です。実際の試験に即した形式で、時間配分を意識した練習が可能。「練習問題」「実践問題」「模擬試験」と3つのステップに分かれた構成になっており、初心者がステップバイステップで問題をこなしやすい教材になっています。
3. 『はじめて受けるTOEIC® L&R TEST 600点攻略完全パッケージ』
タイトルの通りTOEIC初心者の人に読んでもらいたい一冊。こちらもリスニングとリーディングの各セクションに分かれた問題集です。特に、各セクションのポイントや注意すべき点がしっかりと解説された「攻略講座」が載っていて、初心者の方でも分かりやすくテクニカルな面を吸収することが出来ます。
お金に余裕があれば通信講座
さらに、お金に余裕があれば、通信講座という手段も忘れてはなりません。
やはりこれも、自分のレベルよりも少し上のスコアをターゲットにしたコースを選ぶべきですが、一方、書籍を選ぶ時よりも慎重に選ぶべきでしょう。
というのも、大きな出費が伴う教材なので、事前に正確に自分の今のレベルを知る必要があります。
前述のとおり、私はアルクさんの教材を実践しました。
様々なレベルに合わせた教材が取り扱われており、目移りしてしまうほどですが、私の場合は一度TOEICを受験して自分のレベルを知った上で、教材を申し込みました。
一冊3,000円程度の教材を購入する程度の話ではなく、数か月コースで20,000円以上の出費が伴うことは覚悟すべきです。
そこで、より慎重に選ぶためにも、まずは本番を経験して自分のスコアが分かってからでも遅くはありません。
むしろそちらの方が、的確なレベルのコースを選べることができるので、受講料を無駄にすることも防げるわけです。
1冊で十分のTOEIC公式問題集
あくまでも私個人としての経験ですが、TOEICの公式問題集はあまり使いません。
どちらかと言うと、教材ではなく本番に向けた「やる気スイッチ」オンするためのツールの一つとして扱っています。
先にメリットから、制限時間も設けて本番と同様に解き進めることで、自分のレベルを測ることができます。
制限時間付きという状況で集中することで負荷を掛けた勉強が期待できますし、TOEICの出題傾向を把握することも出来ます。
一方、TOEICリスニングは45分前後、リーディングは75分、トータル2時間前後ですが、忙しい学生や社会人にとって、まとまった時間はなかなか確保できないものです。
そもそもTOEICに慣れていない人が、いきなりストップウォッチ片手に公式問題集で「さあ、実力試しだ!」というのもハードルを感じるのではないでしょうか。
また、問題集として取り扱うには、レベルの幅が広すぎて自分の合ったレベル中心の勉強を実践できないこともあります。
こうした理由を踏まえるとと、本番までに一つ買っておいて、いざ腕試し!という時に使ってみるのがいいのではないでしょうか。
まとめ
今回は、TOEICの教材選びを中心に記載してみましたが、結局は「ちょうどいい負荷」がキーポイントになったような気がします。
記事を読んでくださった方々なりに、「ちょうどいい負荷」が見つけられることを祈願し、本記事を〆たいと思います。
コメント