日本にいながら英会話のスキルを高めるには、やはり英会話スクールを活用するのがベスト。しかし、忙しい社会人、なかなか時間は取らないものだし、授業料も決して安いわけではありません。
しかも海外出張を控える場合、日常の英会話だけではなくビジネス英会話!なおさらハードルが高いですよね。
こうして、効率よく効果的に独学することが求められるわけですが、そのためには自分自身に合った教材選びをすることが重要です。
そこで今回は、海外未経験の皆さんに向けて、ビジネス英語ならではのオススメ教材をピックアップしてみました。
大前提の独学方法は心がけて!
とは言え、教材がすべてとは言い難いのが事実。本を手に取ったからと言って、独学方法が間違っていれば本末転倒です。
その独学方法の中でも、特に重要なのが音読です。音読は言葉の発音やリズムを身体で覚えるため、非常に効果的な方法です。
また、速読力アップにもつながるので、効果抜群の独学方法と言っていいでしょう。
もし、電車などの移動中や会社の昼休みといった隙間時間で音読が難しい場合でも、口パクだけでも効果はあります。さらに不織布マスクを付けることで、口パクが目立ちづらく、周囲を気にせずに練習ができます。
こういったちょっとした工夫を独学に取り入れることは忘れずに、教材選びに進んでいきましょう。
なお、音読のメリットはコチラの記事でまとめてみました。独学の際は、この方法を必ず守ってください。
オススメその1「新装版 即戦力がつくビジネス英会話[音声DL付] (即戦力がつくシリーズ) 」
まず最初に紹介するのは、「新装版 即戦力がつくビジネス英会話」という教材です。この本は、TOEICで言えば700程度の英語力を持っている方に向けのような印象。
特に、洋画やネイティブの表現に慣れている人にとっては、なじみやすい内容が多いかもしれません。
基礎編と実践編に分かれており、全6つのチャプターで構成されています。各チャプターには、実際のビジネスシーンに基づいた英会話例が豊富に紹介されており、ビジネスに特化した表現を学ぶことができます。
この本の特徴は、定型的な対話文が網羅されている点です。入門レベルから会議レベル、プレゼンテーションレベル等まで幅広いシチュエーションが取り扱われ、52のレッスンから構成されています。対話文は、実際のビジネス英会話に即した内容であり、ビジネスライクな話題が多い一方、ラフな表現が多いためリラックスした会話を学ぶことができます。特にキーフレーズに注目し、そのフレーズに関連する表現を身につけることができる点がメリットです。
しかし、注意すべき点もあります。この本では、時折ネイティブ感が強い表現が出てきます。英会話初心者には少し難しく感じる部分があるかもしれません。もう少しネイティブフレーズに関する解説が欲しいと感じることもあります。
メリット……
- 実際のビジネスシーンに基づいた会話例が豊富
- 定型的な対話文で基礎から実践まで学べる
- キーフレーズを中心に文法や表現を学べる
- 音読用のテキストとしても活用できる、対話文の数が豊富
デメリット……
- ネイティブ感が強い表現に対する解説が不足している
オススメその2「ビジネス英語を磨く英文法 Smart Reference」
次に紹介するのは、「ビジネス英語を磨く英文法 Smart Reference」という教材です。この本は、英文法に特化しており、特にビジネスシーンにおけるネイティブのビジネスマンが使う英文法に焦点を当てています。
大学受験までの英語を、基礎からしっかりと復習したい方におすすめです。
本書は、18のチャプターに分かれており、各チャプターでは構文や品詞、比較、完了形などの基本的な英文法が解説されています。解説がしっかりとされており、キーフレーズを使って応用的な知識を学ぶことができます。
この本の良いところは、英語のルールがネイティブのビジネスマンに通じる形で紹介されている点です。ネイティブが自然に使う英文法に従うことで、ビジネス英語に必要な基礎力を強化できます。
ただし、この本は会話形式ではなく、教科書的な作りになっています。そのため、即効性を求める方や、会話のフレーズを学びたい方には不向きかもしれません。文法をしっかりと学びたい方向けですが、覚えただけで実際に話せるわけではない点を理解して使うことが重要です。
メリット……
- ネイティブが使うビジネス英語のルールを学べる
- 基本的な英文法から応用まで網羅
- キーフレーズを通じて実践的な学習ができる
デメリット……
- 会話形式ではないため、即効性には欠ける
オススメその3「ビジネス現場で即効使える 非ネイティブエリート最強英語フレーズ」
「ビジネス現場で即効使える 非ネイティブエリート最強英語フレーズ」は、海外ビジネス現場に精通した著者の熱量が伝わる一冊です。この本では、ビジネス英会話のフレーズを中心に解説されており、特にビジネスマナーを重視しています。
どこまでフォーマルに、どこからフランクにすべきか、日本にいると分かりづらい微妙なニュアンスを学べる点が大きな魅力です。
本書は、全4章で構成されており、1章と2章では海外ビジネス英会話における心構えが解説されています。3章と4章では、実際のビジネスシーンを想定した49のフレーズと40のフレーズが紹介され、短いやり取りを通じてキーフレーズを学ぶことができます。各キーフレーズの解説には、合わせて覚えたい別表現のフレーズも紹介されており、表現の幅が広がります。
ビジネスにとって重要な、相手の立場に立ったマナーあるフレーズを学びたい人には超おススメな一冊です。また、著者自身の幅広い経験から会得されたNGワードや表現の強弱の使い分けも学べるため、より実践的です。
対面での会議等だけではなく、海外向けの英語メールを作成する際にも、こうしたフレーズを活用できます。
ただし注意点として、タイトルの「ビジネス現場で即効使える〜」と言っても、もちろん一定のリスニング・スピーキング力があること前提の話です。日々のコツコツとしたリスニング・スピーキング力を上げる教材は別に用意して、本書はあくまでも実用的なビジネス英語を学ぶ教材として捉えてください。
メリット……
- 実際のビジネスシーンで使えるフレーズが多い
- フレーズに関連する別表現も紹介されている
- 実用的で、ビジネスマナーを学べる
- 著者の経験ならではの、微妙なニュアンスの表現の違いを理解できる
デメリット……
- リスニング・スピーキング力がないと効果が薄い
まとめ
これまで紹介した3冊の教材は、いずれもビジネス英会話を学ぶために非常に効果的な内容です。
それぞれに特徴があり、自分のレベルや学習スタイルに合った教材を選ぶ、さらに各教材のメリットとデメリットを補完し合うように活用することが重要です。
- 「即戦力がつく ビジネス英会話」は、実際のビジネスシーンに即した会話を学べる本。キーフレーズを中心に、実践的な英会話が身につきます。少しネイティブ感が強い表現がある点が難点ですが、音読に適しています。
- 「ビジネス英語を磨く英文法 Smart Reference」は、ネイティブが使うビジネス英語の文法を学べる本。基礎をしっかり固めたい方におすすめですが、会話形式ではないため、即効性を求める方には向いていません。
- 「ビジネス現場で即効使える 非ネイティブエリート最強英語フレーズ」は、ビジネスマナーを踏まえたフレーズが豊富で、実用的な英会話力を身につけることができます。ただし、リスニング力やスピーキング力が無いと効果が薄い点がデメリットです。
それぞれの本の特徴を理解し、自分に最適な教材で学びながら、ビジネス英会話力を向上させていきましょう。
コメント