日常会話レベルの英語力を手に入れる独り言独学術!~後編~

独学講座

「日常会話ぐらい英語でしゃべれるようになりたいけど、忙しくて時間がない」と悩んでいる社会人の皆さんは少なくないのではないでしょうか?

joji
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正直、英会話スクールの料金も安いわけではありません。

そんな皆さんにおススメしたい独学方法。それは、毎日の小さな習慣で英語を組み立てられるようになること。
今回紹介したいその独学方法とは、たとえ些細な事でも英語でドンドンつぶやいてみよう、というシンプルかつ誰でもできる独り言の習慣です。

前編では、「通勤時間の独り言英語」と「英訳独り言習慣」を紹介しました。
今回は後編として、「他己紹介習慣」、そして「英語でレビュー習慣」を紹介します!また、避けては通れない独り言習慣の注意点とその対策を解説してみました!


お手軽英語習慣「他己紹介習慣」とは?

家族や友達、同僚といった知り合いを第三者に紹介する行為を「他己紹介」と言います。
この「他己紹介」を独り言として英語でつぶやいてみることが、この独学術のポイントです。

例えば、英語しか話せない外国人から「今度、君の一番仲の良い友達のことを教えてよ。」(英語で言えば”I’d like to know about your best friend. Please introduce me next time!”)と尋ねられたとします。
あなたは親友をどう紹介しますか?

敢えて「自己紹介」では無く「他己紹介」をお勧めしたいのは、インプットした情報を英語でアウトプットする力を養うことが重要だからです。
しかも、その情報は活字化されたものではなく、あなたが受け取った印象・イメージを英語で表現することに意義があります。

実は、この独学方法は、私自身が過去に経験した英語レッスンを参考にしています。

そのレッスンでは、二人の受講生が英会話の中でお互いに自己紹介し合い、先生に英語で相手がどんな人物なのか紹介するカリキュラムがありました。
すなわち他己紹介をする行為です。その人について知ったこと(インプットしたこと)を頭で英語に組み立て直してアウトプットする練習が一つになった、素晴らしいレッスン内容でした。

なお、他己紹介などの習慣を取り入れる上で、重要なのは英語の口パク発音仕組みです。

こうしたアドバイスはこちらの記事に載せていますので、併せて参考にしてみてください。

1-1. コツ1: 文法の三人称単数形を守る

他己紹介とは第三者について紹介するので、例えば”He likes music and plays guitar.”のように三人称単数”s”が動詞にくっつくことは、初歩的な知識として理解できると思います。

しかし、実際に外国人とコミュニケーションを取る際、慣れていないと過去形すら意識できずにただ単語を並べるだけになってしまう人は少なくありません。実際に話そうとすると、緊張して細かい文法ルールなんてすっぽ抜けるもので、過去の研修の際、生徒たち皆が何度も注意されていたことです。

どうしても緊張するのは仕方がないとは思いますが、こうした時も正しい文法で英語を話せるように、三人称単数のルールを守るように意識してください。

joji
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実際、外人はみんなこのルールを守っているし、細かいけど基本的なことなので、キチンと守れていないといい印象を与えることは出来ません

1-2. コツ2: ”who” “what” “what kind of / like”を説明しよう!

何を話せばいいのか迷ってしまい、いい他己紹介文を思いつくことが出来ない人もいるかと思います。

そうしたときは、紹介したい人について、「誰なの?」「何をしている(した)人なの?」「どんな人なの?」を意識するため、5w1hのうち”who”、”what”や”what kind of “を説明するようにしてみてください。これくらいの情報ならすぐに思いつくと思いますし、始めは難しく考えずに短文でも大丈夫です。

慣れてくれば、より具体的に他己紹介ができるので、内容に深みが出ます。

また、その人に対する自分の印象などのあなたが感じた意見を入れても、内容がより豊かな他己紹介文が出来るでしょう。事実のみを羅列して挙げるだけでは、単に実況しているだけに止まってしまい、その説明内容に対する自分の考えが含まれることはありません。

1-3. 実践してみよう「英語で他己紹介」友人編!

ここで、上に挙げたポイントを押さえて、私の場合の他己紹介を2つ紹介します。

1つ目は、私の高校の時の友人の例です。

彼は、高校の時から気さくな性格の持ち主で、同級生皆から好かれるような人物です。大人になってからは酒が大好物で、立派な下っ腹をこさえており、今でもいい飲み友達です。

……と紹介したいとした時、頭の中で組み立てる英文はこんな感じになりました。

who: His name is 〇〇 who is my friend and know each other since when we were high school students.
what kind of: He is full of humor and liked by every schoolmate.
what, what kind of: At present, he has a lot of liquors and good-sized belly, also he is my favorite drinking friend at same.

他愛の無い話題でも、実際に英語にするには十分なボリュームなのは分かっていただけると思います。

1-4. 実践してみよう「英語で他己紹介」全然知らない人編!

2つ目は、たまに電車の中で目にする若いサラリーマンの他己紹介です。

名前も知らない、会話したこともない、赤の他人でもこの他己紹介習慣は有効であり、こうして「いつでもどこでもできる、日常的な習慣」として紹介しています。密かに周りの環境を利用し倒すことに醍醐味があります。

今回は、私自身の意見も加えた紹介文にまとめてみました。

who: In front of me, a man wearing a white shirt, putting a blue tie is sitting on a seat.
what kind of: Although looks so sleepy, this man is trying to do some work by using his small laptop.

what: I imagine that he is a serious and hard working businessman.
opinion: Anyway, this situation is good for him because he could find a vacant seat in such a crowded train.

こうして、私の人間関係ベースでは、対照的な人物2名を紹介してみました。

よく知る幼馴染と、全くの赤の他人の例です。どちらがいいかは人それぞれですが、私は、後者の方が即効性のある英語を鍛え、英語脳を磨くことが出来るかと思います。

「英語でレビュー習慣」を実践!

あなたのお気に入りの映画やドラマを独り言で英語でレビューしてみる習慣も、英語脳を作るための、負荷の高い最強の独学術の一つです。
具体的には、作品の内容を英語で説明し、感想や自分の意見を加えていくことが中心となります。

誰か英語を聞いてくれる相手がいれば効果抜群なのですが、現実的に相手がいない場合、まるで友達に興味を持ってもらえるよう、想像に任せてプレゼンしてみましょう。


この習慣を身につけることで、英語を組み立てることに慣れると同時に、英語で自分の考えを伝える力が養われます。さらに、レビュー習慣を続けることでプレゼンテーション力も向上します。

例えば、映画を観た後に「この映画はどうだったか」を英語でまとめてみることです。ただし、ただ「面白かった」「つまらなかった」と言うだけでは、英語を使う力はあまりつきません。大切なのは、その作品が何が面白かったのかどんな人物が登場して、どういったストーリーだったのかをしっかり説明することです。

こうして、英語で「どう伝えるか」を考える習慣がつき、自然と英語力が向上していきます。

レビュー習慣を始めるにあたって、いくつかのコツを押さえておくと効果的です。そのためには、次のようなポイントを意識してみましょう。

最も重要なのは、作品の内容をしっかり伝えることです。

2-1. コツ1: 主人公の成長を表現

レビューする際には、作品の主人公がどんな人物で、物語の中でどう成長したのかを表現してみましょう。主人公の成長や変化は、観客に感動や共感を与える要素であり、大抵の良作ではこうした要素が詰まっています。そのため、この部分は比較的に英語で表現しやすいと思います。

2-2. コツ2: ストーリーの流れを簡潔に

ストーリー全体の流れを簡潔に説明することも大切です。大抵のストーリーには起承転結が存在します。この起承転結を意識すると、表現しやすいです。例えば、映画やドラマであれば、登場人物がどんな問題を抱え、どんな挑戦を乗り越えていくのか筋道立てて表現しましょう。

2-3. コツ3: どんな感情を持ったのか?

作品が良いと、ハラハラ・ドキドキ・ワクワクと、まるで感情のジェットコースターに乗った気分になります。こうした感情を英語で表現することは、日常会話でも非常に重要なスキルです。主人公の感情や自分が感じたことを英語で表現することで、感性豊かな言葉の使い方を養うことができます。

2-4. 実践してみよう「英語でレビュー習慣」初級編!

初心者の方は、まずは「面白かった」「感動した」など、シンプルな感想に対して、その理由を簡単に加えます

今回は、トイストーリーを例に取りたいと思います。

例えば、「This movie is so exciting because its main characters are full of humor, and the story is sometimes sentimental.(この映画は、主人公たちがユーモアにあふれ、時々感傷的になるので、とてもよかった。)」という感じで、感想とその理由を一文で伝えるだけでも効果があります。

感想を英語で伝えること自体が、英語のコミュニケーション力を向上させる大切な練習になります。最初は簡単な文でも、徐々に英語で自分の思いを伝えることに慣れていきましょう。

2-5. 実践してみよう「英語でレビュー習慣」応用編!

次は、いよいよお気に入りの映画・ドラマをプロデュースするためのレビューを、独り言英語でチャレンジしてみましょう。

映画やドラマには必ずストーリーの「筋道」があります。この筋道を英語で紹介できるようになると、英語で話す力が飛躍的に向上します。どんな主人公で、どんな問題が発生し、どんな解決策を見つけるか・見つけようとするか、という起承転結を表現してみてください。

例えば……
“The main characters are toys with minds and thoughts. The happiness of these toys comes from being played with by their owner, children. Although their owner was once a child, he has grown up and no longer plays with his toys. The toys’ circumstances change, and they struggle to find their place in the world. This movie expresses what it means to become an adult through the toys’ story.”(主人公は心を持ったおもちゃたち。おもちゃたちの幸せは持ち主である子どもたちに遊ばれること。持ち主はかつて子どもだったが、大人になり、おもちゃで遊ばなくなった。おもちゃたちの境遇は変化し、自分たちの居場所を見つけようと奮闘する。この映画は、おもちゃたちの物語を通して、大人になるということの意味を表現している。)

恥ずかしくない文法で書こうとし、翻訳アプリでガンガン文法チェックをした文ですので、普段は私もこんなに正確ではありません。まずは間違いを恐れずに英語を組み立ててください

英語で一つ一つ筋道を立ててストーリーを組み立てられるようになることで、論理力を英会話で実践することが出来ます。この力は、ビジネスのプレゼンテーションや会話でも非常に役立ちます。

主人公の行動や感情に着目し、英語で説明することで、日常会話のみならずビジネス英語力を爆上げしましょう。

表現力を広げてくれる英語・英会話教材

英語を頭の中で組み立てるにしても「そもそも英語の表現を学びたいです!」と言う社会人の方も多いと思いますし、かく言う私もそうです。

そこで、社会人の皆さんが独学するため、強い味方になってくれるであろうビジネス英語・英会話を指南する教材をこちらの記事で紹介してみました。

海外業務未経験者の30代社会人の筆者が海外を相手に英語で渡り合えるよう、独学のお供になった教材から、3つの書籍を厳選!初心者の皆さんが、効率よく効果的に英語力を引き上げるため、敢えてタイプの異なる書籍を抜粋して、それぞれのメリットとデメリットを紹介しました。

海外経験豊富な著者たちによる、実用性の高い英語表現を吸収することが出来る教材をレビューしてみましたので、是非ご参考に!

独り言英語の注意点

独り言英語には、頭の中で英語を組み立て、スピーキング力が向上させるメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。それぞれを詳しく見ていきましょう。

4-1. 3つのデメリット

  1. 文法ミスに気づきにくい 独り言は第三者がいないため、自分の文法や表現が間違っていても気づきにくいことがあります。文法が間違ったまま覚えてしまうと、後で修正するのが大変になってしまいます。
  2. 正しい発音の確認ができない 独り言では、自分の発音が正しいかどうかを確認するのが難しいです。発音が間違ったまま習慣化すると、後から修正するのに苦労することもあります。
  3. 発音やイントネーションの練習不足 声を出して話すことは大切ですが、誰にも聞かれずに一人で練習していると、発音やイントネーションに気を配ることが少なくなり、自然な英語の音に慣れにくくなります。

4-2. AIツールでデメリット対策!

では、どうすればデメリットを克服し、独り言英語をより効果的に活用できるのでしょうか?そのために私が実践している方法は、AIツールを積極的に活用することです。

具体的には、AIツールを使って、独り言英語の文法や発音をチェックしてもらうという方法です。

AIツールで文法チェック

独り言で英語を話した後、その内容をAIに伝えてみましょう。たとえば、「I will go to school and meet my friends.」という独り言をAIに入力し、文法が正しいかどうかをチェックしてもらいます。もし間違いがあれば、AIが教えてくれるので、正しい使い方を学ぶことができます。

文法チェックしたい時のAIツールは、チャットGPTやGeminiなどが有名ですが、これらを使うことで、自分が知らなかった表現や言い回しを学ぶことができ、語彙力も向上します。

発音チェック

また、AIツールは発音にも対応していることが多いため、声に出して話した内容をAIに伝えることで、発音の改善点を指摘してもらうことができます。これにより、正しい発音を身につけることができ、スピーキング力をさらに向上させることができます。

自分の弱点を知る

AIに文法や発音をチェックしてもらうことで、自分の弱点を発見できます。例えば、「時制の使い方が間違っている」とか、「冠詞(a, the)の使い方に不安がある」といった具体的なポイントを知ることができるので、次回以降の独り言英語で意識して改善していくことができます。


まとめ

自己紹介とは違い他己紹介では、第三者すなわち自分以外の情報を発信しなければなりません。その人物の情報を、あなたなりにインプットして、あなたなりのアウトプットをする必要があり、こうした習慣が英語脳を習得するための一手段になります。

また、「英語でレビュー習慣」は、単に感想を言うだけでなく、主人公の成長や物語の流れ、感情の変化に着目して英語で説明することで、英語で考え、伝える力を養うことができます。さらに、この習慣を続けることでプレゼン力も向上するので、ぜひ実践してみてください。

とは言え、文法ミスに気が付かなかったり、発音チェックが出来ない等、独学ならではのデメリットも存在することも確かです。こうして、AIツールを積極的に活用することで、より効果的に英会話力を上げていくことができるでしょう。

こうしたちょっとした習慣を日常的に身に付けることで、皆さんの英語力がアップすることを祈願し、この記事を〆たいと思います。

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