海外業務初心者がコミュ力を上げる3つのポイント~開発途上国での立ち振る舞い~

海外業務でスキルアップ

英語を学び直している人たちの中には、グローバルなビジネス環境に身を投じようとしている方もいると思います。

一方、英語は準備出来るにしても、海外のビジネスマンたちとのコミュニケーションの準備は難しいものです。

そこで、コミュ力を上げたい海外業務初心者の皆さんに向け、3つのポイントをシェアします。

「文化的な違いの把握」や、開発途上国・地域の人特有の「コミュニケーションスタイルの認識」、そして「敬意を欠くあろう態度を見せない」ことがポイントです。

文化的背景の理解

まずは、相手国の文化的背景をリサーチしましょう。

これは、プロジェクトの計画性を担保するのに、一番大切なことだと思います。

例えば、私がモンゴルでのプロジェクトに参加した際、「ナーダム」という国を上げた一大行事の時期に重なったことがあります。

joji
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ナーダム開催に伴い、モンゴルの7月はほとんどの国民が休日モードに入ります。しかも、役所の人達に至っては、ナーダム開始から8月中旬あたりまで休暇に入る人が多い、というなかなかの豪遊っぷり。

こうして業務が一時停止することを事前に知っていたことで、誰もが納得するピンポイントな渡航スケジュールを組むことが出来ました。

リサーチ方法としては、例えば契約先ODA機関(JICAやアジア開発銀行等のプロジェクト融資機関)や自社やカウンターパート企業の現地事務所から、アドバイスをもらうことが一番有効です。

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仮にそれが困難であっても、「地球の歩き方」には、その国の祭事や行事、信仰している宗教をリサーチすることが出来ます。私が参考にしたのは、以下の通りです。

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これ以外にも、選挙前後の暴動やデモの危険性から渡航が制限されることがあったり、イスラム教だとラマダン(断食)期間ではなかなかビジネスの話が進まなかったり……

こうして相手国の文化的背景をなるべく早く理解し、こちら側のスケジュールが崩れてしまう前に先手を打っておくことが重要です。

オンライン上でのコミュニケーションを工夫すべし

場合によっては、メールでのやり取りはほどほどに、手っ取り早くオンラインミーティングに移る等、柔軟な対応を心がけましょう。

インターネットが発達した現代で、海外業務においても、メールが主なコミュニケーションツールになることは珍しいことではありません。

一方、開発途上国のビジネスパートナーは、対面や電話でのコミュニケーションを重視しているせいか、メールのレスポンスが芳しくないことが多々あります。

joji
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メールで資料要求しても音沙汰なく、しばらくしてこちらから催促すると「その資料はない」という、衝撃の事実を教えられることも度々ありました。

また、そもそも日常的に活字でのコミュニケーションに馴染みがないことも考えられます。

例えば、とある開発途上国(あらゆる日系企業の現地事務所があり、ODAも盛んなアジアの国です)へ向かう飛行機内のこと、ほとんどがその国の乗客だったのですが、彼らは離陸直前まで皆んな電話やビデオ通話をかけまくっているのです。

joji
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さすがに、キャビンアテンダントに注意されていた乗客もチラホラいました。

少し大げさかもしれませんが、電子機器の利用制限がある環境の中ですら、通話というコミュニケーション手段を選ぶのだと肌身で感じました。

メールには、ファイル送付や、やり取りの記録を残せるメリットがあります。

一方、相手とのやり取りの内容次第では、オンラインミーティングを上手に使う等、コミュニケーション方法を常に柔軟に工夫することがポイントです。

敬意ある態度を忘れずに

実際にそんなつもりはないにしても、敬意が無いように見られる態度に注意が必要です。

joji
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とはいえ、実は無意識についついやってしまう落とし穴的なポイントなのです。

例えば、皆さまの中には、日本の資金による円借款事業にて開発途上国へ支援する方も多いと思います。

こうした事業では、日本側からコンサルティングをすることが多く、相手国から日本での常識では考えられないような的外れな発言等を聞くことはよくあります。

この際、悪気はなくても、軽率に笑うような行動な避けるべきです。

joji
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形によっては、相手にとって、からかわれているように見られてしまい、プライドを傷つけることになりかねません。マウントを取ろうとすることは論外!

ここで実体験、支援先の国のエンジニア、通訳、私たちのチームという3者でオンラインミーティングをやっていたときの話です。

通訳を通じて、相手国のエンジニアが提案してきたことは、確かに日本で私たちが実施するやり方と大きくかけ離れていたものでした。

話が煮詰まる程、通訳から告げられる先方の提案を笑うことが多くなり、その通訳に対して「相手が本当にこういう意図で提案しているのか」等と確認するような態度になってしまいました。

joji
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打合せも2~3時間を超える程の長丁場で、心のヒモが緩んでいたのも事実です。

ただし、決して「失笑」というわけではなく、共感だとか「その気持ちは分かるけど、でもねー……」と言うような気持ちの笑いでした。

一方、通訳から後日聞いた話だと、この悪気も無く何気なく笑っていた態度が、相手国のエンジニアにとって気持ちの良いものではなかったようです。

joji
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まるで「馬鹿にされているのかもしれない」というような、ネガティブな印象を与えてしまっていました。

こうして、言語の壁を超えるコミュニケーションの際、軽率に笑うことで敬意が無いような態度に取られないようにすべきだし、何よりも勿体ないことだと反省した次第です。

コミュ力を上げる3つのポイントを駆使した英語フレーズの紹介

今回紹介した3つのポイントを踏まえ、どのような英語のフレーズが実際の海外業務に有効なのでしょうか。

そこで、私が海外のビジネスパートナーや支援先の国とコミュニケーションを取る際に参考にしていた書籍を紹介します。

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私よりも経験値の高い筆者の岡田兵吾先生が、ご自身の経験から厳選された英語フレーズを、非ネイティブである我々に対して丁寧に紹介してくれています。

本記事をここまで読んでいただけたのであれば、この書籍の厳選フレーズが重要なコミュニケーションツールであることが、より深く理解できると思います。

まとめ

このように海外業務では、異文化やコミュニケーションスタイルに対する理解・適応力、また敬意ある態度を前面に見せることが重要です。

これから海外業務に踏み出す皆さんが、円滑なコミュニケーションを取れることを祈願して、本記事を〆たいと思います。

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