TOEICのリーディングセクションの最初のパートとは言え、侮ることは出来ませんが、その中でも品詞問題タイプは比較的に解きやすい問題と言えます。
パート5で、解ける問題を確実に解くために何が大切なのか?そもそもパート5の問題タイプって?
こうした「?」を中心に、パート5の入り口とも言える基礎知識と、品詞問題タイプの代表的な解き方、要注意ポイント、秒殺方法を解説してみたいと思います。
初心者の皆様はもちろん、スコアが伸び悩んでいる方にとっても気付きのある内容を、徒然と盛り込みました。
パート5の基礎
パート5に出題される問題とは、英語の短文の一か所が空欄になっていて最も適切な選択肢を選ぶ、所謂虫食い問題です。
正しい文法の知識量が問われるこの問題は、リーディングセクション100問のうち30問出題されます。
1-1. 解答時間の目安とは?
まず、TOEICのリーディングセクション全体では75分という制限時間があります。
パート7のトリプルパッセージ問題等、読解に時間や解答に時間が掛かることを考えると、パート5は10分を目安に解答することが理想的であると言われています。
すなわち一問20秒で解き進めなければ、最後の問題まではたどり着けない計算となります。
このスピードで解くのに重要なのは、頭の中で和訳せず英語のまま意味を理解すること、問題文を二度読みしないこと、といった速読スキルが必要になります。
こうしたスキルを強化するのは音読練習が役に立ちます。コチラも併せてチェックしてみてください。
1-2. タイプ別に分かれるパート5問題
パート5に出題される問題はいくつかのタイプに分かれます。
参考書や問題集によって、そのタイプの分け方や数え方は異なりますが、私が把握している限りだとタイプは以下のように分かれます。
- 品詞問題
- 時制問題
- 関係詞問題
- 代名詞問題
- 前置詞・動名詞問題
- 接続詞問題
- 前置詞・接続詞ミックス問題
- 動詞の形問題(not時制)
- 語彙問題
- それ以外の語法問題
私、決して几帳面ではないのですが、パート5で問われる語法をリストアップするとやはりこうも細かくなってしまいます
ちなみにこの順番は私にとって上は比較的解きやすく、下段に行くにつれてどんどん苦手なタイプになっていきますが、一つ一つ詳細に見ていけば自ずと対策できるでしょう。
今回は、品詞問題を見てみたいと思います。
必ず押さえたい品詞問題
品詞という日常生活では馴染みのない言葉にハードルを感じますが、すなわち空欄に名詞・動詞・形容詞・副詞等のうちどれが適切ですか?に答える問題です。
実は、パート5の約5分の1ほどがこの品詞問題である等問題数のウェイトが大きく、選択肢と空欄の前後を見て解答できる点取り問題ですので、確実に正解しておきたいところです。
マークシートを塗り潰す時間も込みで、難しい問題で無ければ、1問5秒でこなしたいところです。
確実に解くには、語法通りに解く、そして文意を確実にくみ取ることです。
2-1. 代表的な解き方
多くの社会人が中学生の時に学校で習ったであろう語法知識が、ここでは活かされます。
例えば、所有格(myやhis、its、〜’s等)の後が空欄であれば、その空欄には名詞が正解の可能性が大きいでしょう。
また、空欄が所有格(例えばmy)と名詞(例えばwife)との間に挟まれていれば、空欄を含む名詞節が存在する可能性が高いので、名詞を修飾する形容詞(例えばbeautiful)が解答であることが推察できます。
さらに、動詞の後に動詞の原形が空欄に入らない等の知識から、消去法という解き方も有効です。
日本語だけ羅列しても分かりづらいかもしれませんので、問題集を繰り返し説くことでパターンを吸収しやすいタイプの問題です。
一部、語彙力も問われることもありますが、語彙問題ほどの知識量は必要ありません。
ただし、空欄前後だけを見ただけでは正解に辿り着けない問題もありますので、次からは注意すべき品詞問題と対策を紹介します。
2-2. 要注意ポイント 副詞編
副詞は基本的に名詞以外を修飾するものです。
ここで、気を付けたいのが、副詞は副詞を修飾できるという点です。
“very well”というのは、副詞が副詞を修飾している代表的な言い回しです。
このようなケースに対応できるようにするため、必ず文意を把握することが重要です。
というのも厄介なのが、問題文の順番が動詞→空欄→副詞という構成になっている時、空欄には目的語が入る、と思いきや正解は副詞というパターンがあります。
例えば、こんな問題はいかがでしょうか?
“The bus entering a narrow alley moves () carefully.”
()内には、“quite”等の「程度を表す副詞」が正解になることがあります。
こうした問題、例えば「狭い路地に入ってしまったバスが、注意しながら進むのに、どんな単語が入るかな」と頭の中で問いかけてみると、自然に正解にたどり着くことが出来ます。
こうして、文法ルールだけでは正解にたどり着けない、文意の把握がキーとなります。
2-3. 要注意ポイント 名詞編
今一つ、文意の把握が重要となる注意ポイントを紹介します。
それは、名詞の後に名詞が続くケースです。
“a convenience store “や”a safety regulation”が挙げられ、二つ並ぶ名詞のうち、一つ目が空欄というケースがあり、複合名詞と呼ばれるものです。
冠詞→空欄→名詞という構成の場合、文法ルール上だけ考えると名詞を修飾する形容詞を空欄に入れたくなりますが、実はそれだけではありません。
例えば、こんな英文です。
“The inspector pointed out defects of the () regulation of XYZ corporation.”
()内に入る単語として、“safety”等という複合名詞として意味を成す選択肢がある場合、それが正解の確率が非常に高いでしょう。
こうして複合名詞が問われている可能性がある以上、文意によって正解が異なるのです。
文意によって選択する名詞が異なってくるので、問題文を全文読まなければなりません。
2-4. 秒殺の仕方 ~全部読みVS一部読み~
文意が大切なのは分かってもらえたかと思いますが、文法ルールさえ押さえれば問題文の一部だけ読んで秒殺できる問題もあります。
では、全文読む必要がある品詞問題とそうでない品詞問題を、パッと見て見分ける必要があるわけですが、そのやり方はどうするか?
一つの対策として、選択肢の中に同じ品詞が2つ以上があれば、それは全文読みに切り替えるサインだと思った方がいいです。
具体的には、”speciality “と”specialist “、”management “と”manager “のように、語源が同じだけど品詞の形が異なる単語が選択肢の中に並んでいる状態は全文読んだ方が無難でしょう。
例えば、選択肢に名詞が二つある時は、空欄が目的語である場合の他に複合名詞の可能性も捨て切れません。
まとめ
まだまだ要注意ポイントはあるかと思いますが、上に書いたポイントは特に私がハマりやすい落とし穴を列挙しました。
自分で読み返してみると、総論として名詞に関連する知識が品詞問題を解くキーポイントのように感じられます。
複合名詞等のような知識は、問題の作り手が捻った品詞問題を出したい時に重宝することでしょう。
また、問題集を繰り返し解いて、自分なりにタイプやパターンを掴むことが重要です。
加えて、皆さんが感じる落とし穴や特徴もご共有頂けることを祈願して、本記事を〆たいと思います。
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