日常会話でちょっとしたおしゃれな英語を使えたらかっこいいですよね。映画や洋楽の中には、そんな素敵なフレーズがたくさん隠れています。

サラリと会話に添えることで、洗練された英会話に昇華させてみましょう!
今回紹介するのは、映画「インセプション」に登場するこちらのフレーズ……
“You mustn’t be afraid to dream a little bigger, darling.”
軽くユーモアを持ちつつ、悩める友達の背中を後押しできる、シャレた言い回しです!
何の映画のフレーズ?
このフレーズが登場するのは、2010年公開のクリストファー・ノーラン監督の映画「インセプション(Inception)」です。非常に有名な映画ですよね!
簡単に言うと「夢の中に入り込んで人の潜在意識にアイデアを植え付ける」という斬新な設定のSFアクション映画。
主人公のドム(レオナルド・ディカプリオ)は、人の夢に潜入し、アイデアを盗むプロの「エクストラクター」。ある日、彼は逆に「アイデアを植え付ける(インセプション)」というミッションを依頼されます。彼は、特殊なスキルを持つチームメンバーと協力し、夢の中の世界を自在に操ることで、ミッションを遂行していきます。

脚本、キャスト、映像、世界観……映画のすべての要素が最高です!巨匠ハンス・ジマーによるサントラが光る一本です。
“You mustn’t be afraid to dream a little bigger, darling.” の意味と作中の使いどころ
このフレーズは、アーサー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)とイームス(トム・ハーディ)が、敵との戦闘中に交わすセリフです。では、具体的にどんな意味があるのでしょうか?
2-1. 何のシーンで使われた?
このセリフが登場するのは、とある夢の世界の中で、敵と銃撃戦をしている時のシーンです。アーサーがサブマシンガンで応戦していると、イームスは横からより大きな武器(グレネードランチャー)を取り出して、敵を一掃します。
この時に、イームスがアーサーに対して、一言添えるセリフこのフレーズです。
2-2. 意味とニュアンス
フレーズを直訳すると“You mustn’t be afraid to dream a little bigger, darling.” 「もう少し大きく夢を見ることを恐れちゃいけないよ、ダーリン。」です。ここでの”dream”は「夢を見る」という意味ですが、「大きな目標を持つ」といったニュアンスも含まれています。
“darling(ダーリン)”は恋人や親しい人に使うことが多いですが、イームスはこの場面でちょっと皮肉っぽく、軽いノリで使っています。
つまり、このセリフのニュアンスは「もっと大胆にやろうぜ!」という感じになります。
日本語字幕では「どうせ夢なんだ。派手にいこう」です。睡眠の際に見る「夢」と、大きな目標を持つ「夢」を掛け合わせ、何ともニヒルな感じが滲み出いています。
2-3. “Don’t be afraid 〜”以外の用法を理解すべし!
特にこのフレーズで着目してもらいたいのは、「あなたは~を恐れてはならない。」の“You mustn’t be afraid~”です。
学校の英語の授業を覚えている人もいると思いますが、”mustn’t”は”must not”の短縮形で、禁止の命令形になります。ちなみに、mustn’tは、カタカナで書くと「マスン」。決して「マストント」ではありません。急に使われても聞き取れるようにしたいところです。
ここで、同じようなフレーズに”Don’t be afraid 〜”がありますよね。恐らく日本人である我々にとってこっちの用法の方が馴染みがあり、禁止の命令形と言えば、思わず”Don’t be afraid~”を使ってしまいがちかもしれません。
しかし、ネイティブがちょっとしたニュアンスの違いから”mustn’t”を使うことは十分自然なこと。
この2つの表現のニュアンスの違いとして、一般的に”You mustn’t〜”は”Don’t〜”よりも強めの否定をする時に使います。
例えば……
- 法律や倫理的に禁ずる際:”You mustn’t drive without a license.”「運転免許証無しでは、車を運転してはいけません。」
- 相手に注意を促す際:”Don’t stop me now.”「今は、私を止めないで!」
……と、2つのニュアンスを使い分けて覚えておきましょう!
どんな時に使える?
このフレーズはカジュアルな場面で、友達同士のちょっとしたジョークとして使え、かつ前向きな気持ちを相手に持たせることが出来る非常に便利なフレーズです。
例えば、友達が遠慮しがちだったり、控えめに行動しているときに、「もっと大胆にいこう!」と背中を押すニュアンスで使えます。

例文
- 日々のちょっとした「後、一歩」を、きっぷ良く、後押しする時はいかがでしょうか。
A: I think I’ll just buy a small coffee. (小さいコーヒーでいいかな。)
B: You mustn’t be afraid to dream a little bigger, darling. Get a large one! (もっと大きいのにしようよ、大胆にいけ!)
- 弱気になっている友達を、檄を飛ばしたい時もいいと思います。
A: I’m thinking of applying for a job at a small company. (小さな会社に応募しようかな。)
B: You mustn’t be afraid to dream a little bigger, darling. Go for a big company! (もっと大きな会社を狙ってみたら?)
- トレーニングに一喝!やる気を出させる一言にも使えるでしょう。
A: I’ll do 10 push-ups today. (今日は腕立て10回やるぞ。)
B: You mustn’t be afraid to dream a little bigger, darling. Make it 20! (20回いっちゃおうぜ!)
こうして、フランクに友達を勇気づけることで、ポジティブな印象を与えることが出来るはずです。
まとめ
このフレーズがオシャレなのは、「夢を見る」という言葉を使いながら、実際には「もっと大胆になれ!」という意味を込めているところです。ユーモアと前向きなメッセージが詰まっていて、サラッと言えたらかっこいいですよね。
映画の名セリフから学ぶ英語は、実際の会話で使えるフレーズが多く、印象にも残りやすいです。ぜひ、このフレーズを覚えて、友達との会話で使ってみてください!夢も、発言も、大きくいきましょう!
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